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絵師ひでまさです😊
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このホームページでは、歌舞伎の女性を中心に描いたイラストと共に、歌舞伎の演目を紹介していきます。
そして、私が描いた歌舞伎絵と共に、あらすじも交えて分かりやすく解説していきます😌
今回ご紹介するのは、歌舞伎狂言・義経千本桜『渡海屋・奥座敷の場』(とかいや・おくざしきのば)です。
今日の絵は、十二単を着た女官の典待局(すけのつぼね)が、幼い安徳帝(あんとくてい)を抱きかかえている場面です。
最後まで読んでいただけたら、嬉しいです😊
演目名
歌舞伎狂言・義経千本桜
『渡海屋・奥座敷の場』
(とかいや・おくざしきのば)
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あらすじ
歌舞伎狂言・『義経千本桜』の二幕目、《渡海屋・奥座敷の場》。
尼崎の廻船問屋(かいせんどんや)渡海屋で、義経一行はひそかに九州への出船を待っている。
やがて一行が出立すると、渡海屋の主人銀平は白装束に長刀を持った異様な姿で現れる。
銀平は実は西海に沈んだはずの平知盛(たいらのとももり)であった。
女官の典侍局(すけのつぼね)を女房お柳、安徳帝を娘お安として船宿を営みながら、一族を滅ぼした義経に復讐する機会をうかがっていたのである。
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わざと嵐を狙って、得意な船いくさで義経を討とうと、知盛は勇んで出かけていく。
典侍局と安徳帝は装束を改め、宿の襖を開け放って海上の船いくさを見守った。
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しかし義経はすでに銀平の正体を見破っており、またたくまに平家方の敗色が濃くなった。
典侍局は覚悟を決め、涙ながらに安徳帝に波の底の都へ行こうとすすめるが、義経の家来たちに引き止められる。
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そこへ、死闘の末に悪霊のごとき形相となった知盛が戻ってくる。
見ると、すでに帝と局は義経一行に伴われていた。義経は帝の命を守ると約束する。
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帝の、
「義経の情けを悪く思ってはならない」
との言葉を聞き、典侍局の自害を目の当たりにして、知盛は平家再興の野望が潰えたことを悟る。
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「大物浦で義経に害を及ぼそうとしたのは私の怨霊だと伝えてほしい」
と言い残すと、重い碇(いかり)の綱を身体に巻き付けた知盛は、碇とともに雄々しく海中へ沈んでいくのだった。
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衣装メモ
典待局の衣装は、白と黒の十二単です。
白の部分には、オレンジと水色の家紋、黒の部分にはピンク色の家紋がそれぞれ描かれています。
下は、赤い袴姿です。
腰から後ろに掛けて、白と黄色の裳(も)が広がっています。この裳には、紫色や青の和柄の雲が描かれています。
そして、長い黒髪を垂らしています。
一方安徳帝は、束帯(そくたい)のような衣装になっています。
上が白地に亀甲模様の装束、下は赤い袴姿となっています。
安徳帝は抱かれているので、赤い袴が思い切り下まで伸びています。
そして頭には、冠を被っています。
子供なんですが、安徳帝は天皇なので、一番位が高いことを意味する、立纓(りゅうえい)と呼ばれる冠を頭に乗せています。
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典待局が安徳帝を抱きかかえ、海に入水しようとする場面です。
今回の表現ポイント
今回の背景は、青空と青い海です。
そして、この海の波間から姿を現している巨大なカニが見えています。
これは平家蟹(ヘイケガニ)です。
ヘイケガニとは、戦いに敗れた平家の怨念が蟹の甲羅に乗り移ったという伝説が残るカニです。
ですので、今回描いたヘイケガニの甲羅には、恐ろしい平家の形相が描かれています。
一応、ヘイケガニは、実在するカニです(笑)
実際のヘイケガニも、怒りの表情が描かれたような甲羅になっています。
そのヘイケガニが、典待局と安徳帝を死後の世界へと連れて行こうとする場面を表現しました。
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義経率いる源氏に追い詰められた典待局と安徳帝、そしてカニの甲羅に乗り移った平家の亡霊を、一つの舞台に登場させ、新しく創作して描きました。
今回は、歌舞伎狂言・『義経千本桜』の二幕目、《渡海屋・奥座敷の場》を紹介しました😊
今日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございました😊✨
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