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絵師ひでまさです😊
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このホームページでは、歌舞伎の女性を中心に描いたイラストと共に、歌舞伎の演目を紹介していきます。
そして、私が描いた歌舞伎絵と共に、あらすじも交えて分かりやすく解説していきます😌
今回ご紹介するのは、歌舞伎狂言・『卅三間堂棟由来』(さんじゅうさんげんどう むなぎのゆらい)です。
今日の絵は、柳の精である、お柳(おりゅう)という女性が、木を倒された事で、夫と息子と離れ離れになってしまうお話です。
熊野街道を巨大な丸太に座り、息子の緑丸を抱きしめるお柳を描きました。
最後まで読んでいただけたら、嬉しいです😊
演目名
歌舞伎狂言
『卅三間堂棟由来』
(さんじゅうさんげんどう むなぎのゆらい)
![卅三間堂棟由来](https://hidemasa-eshi.com/wp-content/uploads/2021/08/IMG_20210823_1101572-e1630040127818.jpg)
お柳と緑丸
あらすじ
熊野山中、那智の滝にほど近いところに大きな柳の木がたっていた。
横曽根平太郎(よこそねへいたろう)と契り、一子緑丸(みどりまる)をもうけた妻お柳(おりゅう)。
実はお柳は、柳の古木の精であったが、白河法皇の病気の原因を除くため、その柳を切って三十三間堂の棟木にする事になる。
お柳はそれを知り愕然とする。
![卅三間堂棟由来](https://hidemasa-eshi.com/wp-content/uploads/2021/08/IMG_20210820_1059442-e1630042454631.jpg)
お柳
お柳はこの世のものではなく、あの柳の木の精。
切り倒されてしまったら、死なねばならないのだ。残り少ない命と悟ったお柳は、それとなく平太郎に別れを告げる。
柳の木が切られる音が「コーン」と聞こえるたびにお柳は身もだえして苦しみ、驚き嘆く家族に、
「私はあの柳の木の精、
木が切られてはもう
生きていられませんが、
緑丸ももう乳がなくても
育つ年になりました」
とその姿を消す。
![卅三間堂棟由来](https://hidemasa-eshi.com/wp-content/uploads/2021/08/IMG_20210820_1059443-e1630042602649.jpg)
緑丸
しかし緑丸の必死で母を探す声に、再び姿を現して平太郎に、
「ここに法王の前世の
髑髏(どくろ)があります。
これを差し出して横曽根家を
再興してください。」
と言って消えていく。
緑丸をせめて最後に一目母に会わせたいと、平太郎は緑丸を連れて都へと運ばれて行った柳の木の後を追う。
![卅三間堂棟由来](https://hidemasa-eshi.com/wp-content/uploads/2021/08/IMG_20210820_1059392-e1630042771597.jpg)
緑丸と再会を果たすお柳
柳の木は、熊野街道を木遣音頭と共に引かれていくが、突然どんなに引いても動かなくなる。
そこへ駆けつけた平太郎が、
「この柳は私の妻、この子の母親です。
どうぞこの子に引かせてみてください」
と頼む。
![卅三間堂棟由来](https://hidemasa-eshi.com/wp-content/uploads/2021/08/IMG_20210820_1059532-e1630042897704.jpg)
お柳
緑丸がたったひとりで引いてみると、あれほどびくともしなかった柳の木が動き出す。
緑丸は「かか様」と木に取りすがって泣くのだった。
![卅三間堂棟由来](https://hidemasa-eshi.com/wp-content/uploads/2021/08/IMG_20210823_1101572-e1630040127818.jpg)
卅三間堂棟由来
衣装メモ
主役である、お柳の衣装は、水色の着物姿です。
柳の精なので、着物に柳の絵がデザインされています。
そして息子の緑丸を抱き、再開を喜んでいます。
![卅三間堂棟由来](https://hidemasa-eshi.com/wp-content/uploads/2021/08/IMG_20210823_1101572-e1630040127818.jpg)
お柳と緑丸
今回の表現ポイント
お柳が立っているところは、山道ではなく、大きな丸太の上に立っています。
そして今回の背景は、夕焼けの熊野街道です。
山道には、赤い花や松の木、遠くには山も見えています。
「くまのみち」という立て札も見えています。
そして、青いアゲハ蝶の家族が仲良く飛んでいます。
これは、平太郎・お柳・緑丸の三人が、仲良く暮らしているところをイメージして描きました。
そして、この家族三人を青いアゲハ蝶に見立てて、いつまでも幸せに暮らしているという意味を込めて描きました。
今回は、全体的に悲しい内容なんです。
ですので、ハッピーエンドにしたいな、という私個人の思いを、そのまま表現して描きました😊
今日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございました😊✨
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