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絵師ひでまさです😊
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このホームページでは、歌舞伎の女性を中心に描いたイラストと共に、歌舞伎の演目を紹介していきます。
そして、私が描いた歌舞伎絵と共に、あらすじも交えて分かりやすく解説していきます😌
今回ご紹介するのは、スーパー歌舞伎『カグヤ』ー新・竹取物語ーです。
今日の絵は、市川猿之助さんのスーパー歌舞伎です。
歌舞伎版の竹取物語ですが、現代風のラブストーリーになっています。
主役は、かぐやと京の帝です。
最後まで読んでいただけたら、嬉しいです😊
演目名
スーパー歌舞伎
『カグヤ』
ー新・竹取物語ー
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あらすじ
●初演:1996年4月、新橋演舞場
●作:横内謙介 ●演出・主演:3代目市川猿之助 |
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◇◇◇
月の都の姫君クシナ(後のかぐや)は、花園の花の世話について父である、月の帝ツキヒトのいいつけに背いた。
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罰として汚れ多き地獄である人間界へ流され、竹取の翁とおうな夫婦に拾われ、美しい娘かぐや姫として成長する。
かぐや姫の美しさを聞きつけて、多くの求婚者が押し寄せるが、珍しい宝を差し出すことを条件にして誰の申し出も受け入れない。
かぐやは人間などに嫁ぐ気などさらさらなかった。
日輪の女神の庇護を受け絶大な力を持つ京の帝は、汚れた人間ではないという証を立てるために、女神の力で龍の首の玉を得て、かぐやに会いに行く。
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帝とかぐやは瞬く間に恋に落ちたが、月の帝の命令で密かにかぐやを守護していた耳彦(みみひこ)が月影の被衣(かつぎ)でかぐやを隠して、
「あなたは月に帰るべき人なのだから、この恋は成就してはならない」
と諭すのだった。
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はじめは帝の恋に賛成していた日輪の女神だったが、かぐやが月の姫君クシナであると知り、禁断の恋に怒って岩戸の中に姿を消してしまう。
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女神はこの世の全ての光を消し去ったので、暗黒になった都は帝を追い落とそうと企む貴族や盗賊たちの天下になってしまった。
女神の庇護を失った帝は、ただ一人危機に立ち向かう人としてたくましくなってゆく。
かぐやも人を恋する心を知るようになって、二人の心はかたく結びつくのだった。
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そのころ、月の帝は日輪の女神に美しい打掛を贈り、怒りを沈めてもらおうとするが、かぐやを月の世界へ戻せば全ての光も戻すと約束をする。
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月の帝は竹取の屋敷に迎えを出すが、もう別れられなくなった二人は天馬に乗り、天空の彼方へ飛び立つ。
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しかし、月の帝を始め、使者たちがかぐやを迎えに来た。
月の帝は、京の帝に感謝をし、かぐやを月の世界へ返す訳を説明する。
そして、かぐやに天の羽衣を用意する。
「おさらばにござりまする」
かぐやは皆に深々と頭を下げ、ついに羽衣を纏う。
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そして一同に守られながら、静に月に帰ってゆく。
「かぐや!」
しかし、かぐやは振り返らない。
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だが、その時、かぐやが去るのと入れ替わりに、朝日が昇って来る。
久しぶりの陽光が眩しく大地を照らし始める。
「おお、夜明けじゃ!日輪が東の空に昇る!天の恵みが、我らの都に甦った!」
他の兵士や町の人々、それに公卿たちも丘に駆け付け、帝の周りに集い合う。
その中で、帝は一人、かぐやの去った天に向かって語り始める。
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「この大いなる天の巡りの果て、やがて私もこの世を去る時が来るだろう。
この命の炎が燃え尽きる時が・・・けれど、かぐやよ、その時こそ、我らが再び巡り合う時だ。その時、我が命は月に飛び、花園の中に一輪の花を捜すだろう。
この世にて我らが巡り合い、心を結び合うた証である美しき花を・・・
かぐや!そなたの輝きは決して忘れはせぬ。
そなたの姿は見えずとも、心のうちに
我らが光をなくさぬ限り、
そなたはいつも我らと共にいる。
我らはこの胸を輝く心で満たし、
明日を生きてゆくことができる。
ありがとう、かぐやよ・・・
さらば、さらばじゃ!」
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人々は昇り来る太陽の陽射しを全身に浴びながら、一層陽気に騒いでいる。
太陽はますます眩しく照り付けて来る。
帝はいつまでも天を見上げている。
その輝きの中で・・・。
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カグヤ、それは永遠に輝く心。
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衣装メモ
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●帝の衣装は、青、赤、オレンジ、赤紫色を基調とした、とても派手で豪華な束帯姿です。
衣装には、雷と紅葉の模様が入っています。ところどころに格子模様がデザインされています。
そして帝の頭には、満月と金色の雲をかたどった烏帽子を被っています。
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●かぐやは白とピンクで統一されたとても豪華な十二単を着ています。
肩の部分に、鎧風の赤い蓮の花びらをかたどった袖無しがデザインされています。そして、たくさんのカラフルな紅葉が描かれています。赤・黄色・青の紅葉です。
袖の部分には、三日月をイメージした水色の模様がデザインされています。三日月の中は、格子模様になっています。
そして、薄紫色の大きな蓮の花も描かれています。お姫様なので、たくさんの赤い房(ふさ)も衣装に付いています。
かぐやは、頭にオレンジ色で統一された、冠風の紅葉の髪飾りを載せています。この髪飾りからは、銀色の飾りがたくさん垂れ下がっています。
そして、この髪飾りからは、白いベールが所狭しと流れています。
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二人は互いに惹かれ合い、恋に落ちます。
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●日輪の女神の衣装は、全身が赤で統一された超豪華な衣装です。
肩の部分に金色の雲がデザインされています。
頭にかぶっている冠は、真ん中に太陽がデザイン化され、その周りに紫色の雲で覆われています。さらにその上に、赤い雲と銀色の飾りが施されています。
冠からは、赤を基調にした豪華な布の飾りが垂れ下がっています。こちらにも、紫色の雲がデザインされています。
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●耳彦はウサギの衣装です。
白い毛皮の衣装に、赤紫色の蓮の花びらをかたどった飾りが付いています。
頭はウサギの耳に、ピンク色の花や金銀の飾りを付けています。
今回の表現ポイント
●背景は、二人の真後ろにハート型のリボンが二人を覆っています。
そしてリボンの下には、牡丹の花が咲いています。
さらに、リボンの両サイドには、スマートフォンが二つ見えています。
これは、かぐやと帝が、スマホのLINE通話をしているところをイメージして描きました。
●続いて、上半分です。
まずセンターに、若い女性が振り返って手を振っています。
これは現代風に表現したかぐやです。
赤い十二単姿に、ピンク色のバラの髪飾りをたくさん付けています。
ここの場面は、かぐやがちょうど月世界へ帰るところです。
そして、かぐやの向こう側には、満月が出ています。
その満月の中に、カップルの手がハート型を作っています。
そして、クリスマスの飾りのベルが見えています。
この満月の中は、かぐやが帝とクリスマスを楽しんでいる様子をイメージして描きました。
かぐやが月に向かって、帝との楽しい日々を思い出しているところです。
満月の周りは、たくさんの桜が舞っています。
そして、月を覆うように大きな竹を描きました。
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市川猿之助さんのスーパー歌舞伎の舞台を、現代風の恋愛に置き換えて表現しました。
今回は、スーパー歌舞伎『カグヤ』ー新・竹取物語ーを紹介しました😊
今日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございました😊✨
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