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絵師ひでまさです😊
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このホームページでは、歌舞伎の女性を中心に描いたイラストと共に、歌舞伎の演目を紹介していきます。
そして、私が描いた歌舞伎絵と共に、あらすじも交えて分かりやすく解説していきます😌
今回ご紹介するのは、歌舞伎舞踊・『賤機帯』(しずはたおび)です。
今日の絵は、班女の前(はんじょのまえ)という女性が主役です。
そして、相手役は船頭です。
最後まで読んでいただけたら、嬉しいです😊
演目名
歌舞伎舞踊
『賤機帯』
(しずはたおび)
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あらすじ
長唄。
●文政11年、江戸山王祭礼の踊屋台初演。劇場では明治25年、東京鳥越座初演。
●作詞:不詳
●作曲:十世杵屋六左衛門
●本名題:『八重霞賤機帯』(やえがすみ しずはたおび)。
子を失って隅田川畔を狂い歩く班女の前と、船頭の二人。
場面は松羽目または隅田川の遠見、「隅田川」物の一つである。
◇◇◇
舞台は桜が満開の隅田川のほとり。
行方の知れぬ我が子を探し、班女の前が物狂いとなってやって来る。
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それを見た船頭は、これは良い慰みものと囃し立て、
「手に持った網で花を掬って見せろ、そうしたら探している人の居場所を教えてやる」
と言い出す。
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もとより子の居場所を知りたい母は、早速花掬いを始める。
必死なその有様に船頭はやがて気の毒になり母親を慰めるが、花掬いに夢中になってしまった彼女はやがて鞨鼓を手にし、無心に踊り狂った。
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狂女は、
「名にし負はばいざこと問はん都鳥 わが思う人はありやなしやと」
と「伊勢物語」の業平の歌を用いて、改めて船頭に舟に乗せてくれように懇願した。
船頭は、その母の優しさに心打たれ、舟に乗せて対岸へと向かう。
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そして、船上で去年あった事件を語り始めた。
ちょうど去年の今日、人攫いに連れられた梅若丸という子供が長い旅路に疲労衰弱しこの地に捨て置かれた。
地元の人が看病したがその甲斐もなく息を引き取った。母を懐かしみ念仏を唱えて息を引き取った…。
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まさに母親の探す子供の話であった。
母親は船上で泣き崩れた。船頭は、そんな母親を哀れんだ。そして、母親を子供のお墓である塚に連れて行く。
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母親は、塚の前で我が子の為に気を取り直し念仏を唱え始めた。
すると雑踏の中から梅若丸の声が聞こえたのだ。そして、顔を上げると塚より梅若丸の姿が現れた。
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母と子は久々の再開に手を取り合うが、すぐに梅若丸の姿は幻と消えてしまい、母の目の前には塚があるのみだった。
◆◆◆
『隅田川』と同巧異曲ではあるが、それよりはドラマ性は薄く、むしろ舞踊として典雅に仕上がっている。
もともとが一中節にあったもの曲を、幕末になって長唄に改曲されたものだけに、かなり原曲の感じが残っている。
班女の前は、能のようにあまり表情を出さずに踊るが、ひたむきさが内側に燃えている役である。
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衣装メモ
主役である、班女の前の衣装は、紺色と薄い黄色の壺折り装束から、紫色の着物に早変わりしています。
紺色と薄い黄色の羽織には、紺色の部分に金銀の草花、黄色のに赤・オレンジ・ピンクの花がデザインされています。
この壺折り装束の袖は、班女の後方に広がっています。
そして紫色の着物には、金色で柳の枝がデザインされています。
頭には、オレンジ色と鉢巻きをしてをしています。
班女は、右手に扇を持ち、我が子の墓前の前で踊っています。
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一方、船頭の衣装は、黄色の裃(かみしも)に翁格子(おきなこうし)の着付け、下は黒の狂言袴です。
袴には、家紋が描かれています。
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今回の表現ポイント
背景は、下が松、その上にヒマワリ畑が広がっています。
そして、ヒマワリ畑の上には、隅田川と街が見えています。
さらに、ピンク色の物体が見えています。
これは、班女の前が自分の子供を抱き上げているところを、シルエットで表現しました。
息子である梅若丸が誕生して、母である班女の前が息子を抱き上げているイメージです。
(※クリックすると画像が拡大します)
母親が我が子を思う気持ちを表現しました。
今回は、歌舞伎舞踊・『賤機帯』を紹介しました😊
今日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございました😊✨
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