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絵師ひでまさです😊
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このホームページでは、歌舞伎の女性を中心に描いたイラストと共に、歌舞伎の演目を紹介していきます。
そして、私が描いた歌舞伎絵と共に、あらすじも交えて分かりやすく解説していきます😌
今回ご紹介するのは、歌舞伎舞踊・『蜘蛛絲梓弦』(くものいと あずさのゆみはり)です。
今日の絵は、クモの妖怪のお話です。
女郎蜘蛛(ジョロウグモ)が、病で寝込んでいる源頼光(みなもとのよりみつ)の命を狙って、いろんな人に化けます。
今回は、女郎蜘蛛が女童(おんなわらべ)の熨斗美(のしみ)に化けて、頼光を狙う場面を描きました。
最後まで読んでいただけたら、嬉しいです😊
演目名
歌舞伎舞踊
『蜘蛛絲梓弦』
(くものいと あずさのゆみはり)
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あらすじ
古くから伝わる源頼光の土蜘蛛退治の説話は、能楽や長唄舞踊の『土蜘』(つちぐも)など、数多くの作品に取り込まれてきた。
『蜘蛛絲梓弦』は、明和7(1765)年に江戸市村座で初演された作品で、蜘蛛の変化を早替りで見せ、好評を得た。
最近では、四代目・市川猿之助が童、薬売り、新造、座頭、傾城、蜘蛛の精の六役を早替りの趣向で踊り分ける変化舞踊で好評を得ている。
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◇◇◇
平安時代、物の怪に取り憑かれた源頼光(みなもとのよりみつ)の館では、家臣の碓井貞光(うすいさだみつ)と坂田金時(さかたのきんとき)が宿直(およづめ)して頼光を守護している。
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その二人のもとへお茶を持参したのは、女童の熨斗美(のしみ)。
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しかし、貞光と金時が変化だと怪しむと、熨斗美は蜘蛛の糸を出して姿を消す。
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その後、薬売りの小姓・澤瀉(おもだか)が頼光を訪ねて来るが、これらも全て物の怪。
物の怪を逃して悔しがる貞光と金時のもとへ、座頭の猿市が姿を現すので、二人は仙台浄瑠璃を所望する。
だが、この猿市も物の怪で、二人はその後を追う。
やがて奥から頼光と傾城・薄雲(うすぐも)が現れ、逢瀬を楽しむが、俄に薄雲の様子が怪しくなるので、頼光が剣で斬りかかると、薄雲は蜘蛛の糸を出して消える。
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この騒ぎを聞いた家臣の渡辺綱(わたなべのつな)と卜部季武(うらべすえたけ)は、蜘蛛の化生の仕業と察して、平井保昌(ひらいやすまさ)にも知らせ、その後を追う。
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やがて葛城山(かつらぎさん)に、千年の功を得た蜘蛛の精が現れ、頼光に襲い掛かる。
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女郎蜘蛛と対決する頼光たち。
激しい戦いが続き、なかなか決着がつかない。
するとそこへ、押戻し姿の保昌が現れ、
「えいやあー」
と見事に女郎蜘蛛を退治するのであった。
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衣装メモ
女童の熨斗美の衣装は、赤い着物姿です。切り禿(きりかむろ)と呼ばれる、花魁の見習いの衣装です。
赤い着物には花が描かれ、黒い帯を締めています。
そして熨斗美は、ピンク色の打掛の手にしています。
頭は、黒髪におかっぱ頭で、赤いリボン、ピンクの髪飾りを付けています。
そして頭の髪飾りは、 蜘蛛の巣の髪飾りを創作して描きました。
熨斗美の背中からは、蜘蛛の手足が出ています(笑)
これは熨斗美が、蜘蛛の妖怪である本性を表現しました。
蜘蛛の手足は、濃い青色と黄色で、女性の蜘蛛をイメージして描きました。
画像を拡大すると、蜘蛛の手足に銀色も入っています。
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かわいらしい蜘蛛の女の子から一転、続いては恐ろしい表情を見せる女郎蜘蛛の精です。
ぶっ返りと呼ばれる、衣装の早変わりから、蜘蛛の巣が全体に描かれた山吹色の衣装となっています。
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黒く長いいボサボサ頭に、赤い隈取りをして、頼光たちを睨み付けています。
そして、右手に杖を持って見得を切り、舞台はクライマックスの場面です。
今回の表現ポイント
背景は、紅葉の葛城山(かつらぎさん)に、滝が流れています。
滝は正面からではなく、右上から流れる滝を表現しました。
女郎蜘蛛は、滝の主でもあるといわれているので、滝が描かれています。
さらに、女郎蜘蛛が正体を現した、大詰めの場面を背景に持ってきました。
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かわいらしい女の子から、恐ろしい蜘蛛の精へと姿を変える場面を一つの紙で表現しました。
今回は、歌舞伎舞踊・『蜘蛛絲梓弦』を紹介しました😊
今日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございました😊✨
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