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絵師ひでまさです😊
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このホームページでは、歌舞伎の女性を中心に描いたイラストと共に、歌舞伎の演目を紹介していきます。
そして、私が描いた歌舞伎絵と共に、あらすじも交えて分かりやすく解説していきます😌
今回ご紹介するのは、歌舞伎舞踊・『志度之浦別珠取』(しどのうら わかれのたまとり)です。
今日の絵は、海女(あま)の玉藻(たまも)という女性が、夫と息子のために、龍神に奪われた家宝の玉を奪う場面です。
最後まで読んでいただけたら、嬉しいです😊
演目名
歌舞伎舞踊
『志度之浦別珠取』
(しどのうら わかれのたまとり)
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あらすじ
今から1300余年前、大職冠・藤原鎌足(ふじわらのかまたり)が亡くなり、唐の三代皇帝である高宗に嫁いだ 鎌足の娘・光伯女はこの知らせを聞いて嘆き悲しんで、
唐の宮廷所蔵の宝物である、
・「花原磬(かげんけい)」
・「洫浜石(しひんせき)」
・「面向不背玉(めんこうふはいのたま)」
の、三つを亡き父への供物とすべく船に積み日本に送った。
ところが、船が讃岐国(さぬきのくに)志度浦(しどのうら)にさしかかったとき、海底から姿を現した龍神に、「面向不背玉(※どの方向から見ても中に仏の正面像を拝むことができる玉)」を奪われてしまう。
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それから10年後、鎌足の子・藤原不比等(ふじわらのふひと)は、奪われた玉を取り返すため、身分を隠して「淡海」と名乗って志度を訪れた。
不比等はここで、純情可憐な美しい海女「玉藻」(たまも)と出会い恋仲となり、一子・房前(ふささき)を儲ける。
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淡海(不比等)は、数年後に自らの素性と目的を明かして、海女・玉藻に宝玉の奪還に手を貸してほしいと頼み込む。
我が子、房前の将来を夫に託して、玉藻は腰に巻いた命綱を頼りに、瀬戸の海に潜り龍宮に潜入する。
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玉藻は宝玉を取り返すため、龍神たちと激しく闘い、最後には自らを犠牲にして、短刀で乳房の下を十文字に切り裂き玉を隠した上で、綱を引き上げるように合図を送る。
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不比等が綱を手繰り玉藻を引き上げるが、玉藻は既に瀕死の状態で、夫に玉を渡して息を引き取る。
後年、大臣に出世した息子の藤原房前は、僧の行基とともに志度を訪れ、千基の石塔を建てて母・玉藻の冥福を祈ったという。
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能楽「海人」では、房前が妙法蓮華経の読誦で母を追善供養したところ、龍女に姿を変えた母・玉藻が現れて房前に感謝して成仏するという結びとなっている。
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衣装メモ
今回の主役である玉藻の衣装は、下が黒と薄紫色に金刺繍が施された打掛です。
この打掛から、引抜きで白地の衣装に早変わりしています。
白地の衣装には、オレンジ色の雲が描かれ、青海波(せいがいは)と呼ばれる波模様が施されています。
そして片方の袖は、金色の稲妻模様になっています。
衣装の模様で、玉藻の荒々しさを表現しています。
玉藻は口に扇子を咥えています。
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今回の表現ポイント
そして背景は、一面の荒々しい海です。
波は渦巻いています。
この荒々しい海から龍神が現れています。
胴体は横を向き、顔だけが逆方向を向き、玉藻を睨んでいます。
鋭い爪で玉藻を捕まえようとしているところです。
龍神の胴体からは、真っ赤な炎がメラメラと燃えたぎっています。
さらに、龍神は海の他に空も司る神なので、龍神の周りからはたくさんの稲妻が走っています。
この稲妻は、激しい暴風雨をイメージしています。
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龍神に奪われた家宝の玉を奪い返す玉藻と、波間から玉藻を追いかける龍神の、激しい戦いの場面を表現して描きました。
今回は、歌舞伎舞踊・『志度之浦別珠取』を紹介しました😊
今日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございました😊✨
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