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絵師ひでまさです😊
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このホームページでは、歌舞伎の女性を中心に描いたイラストと共に、歌舞伎の演目を紹介していきます。
そして、私が描いた歌舞伎絵と共に、あらすじも交えて分かりやすく解説していきます😌
今回ご紹介するのは、歌舞伎舞踊・『綾錦戸隠紅葉狩』(あやにしき とがくし もみじがり)です。
今日の絵は、数ある紅葉狩の舞踊の一つです。
主役は、更科姫(さらしなひめ)です。
美しい姫が、鬼の本性を現す場面を描きました。
最後まで読んでいただけたら、嬉しいです😊
演目名
歌舞伎舞踊
『綾錦戸隠紅葉狩』
(あやにしき とがくし もみじがり)
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あらすじ
『綾錦戸隠紅葉狩』は、現在歌舞伎でよく上演される新歌舞伎十八番の内『紅葉狩』と、二代目・市川猿翁が上演した、
三代・猿之助四十八撰の内『鬼揃紅葉狩』のエッセンスを合わせて再構築した作品である。
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◇◇◇
紅葉が夕日に照り映える戸隠山。
余吾将軍平維茂(よごしょうぐん たいらのこれもち)が従者の右源太、左源太とともに紅葉狩にやって来る。
そこには宴を張る先客がいた。
聞けば、更科姫(さらしなひめ)が侍女たちとお忍びでお出掛けとのこと。
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維茂が遠慮しようとすると、その高貴な姫たちは、是非ご一緒したいと誘う。言われるままに維茂は宴に加わることにする。
さっそく酒をもてなされ、盃を重ねる維茂。腰元が舞を舞い、調子に乗った右源太、左源太も滑稽な踊りで座を盛り上げる。
なおも一献とすすめられた維茂は、その代わりにと更科姫に舞を所望する。
恥ずかしがる姫だったが、局(つぼね)に手を取られ舞い始め、やがて二枚の扇をつかってあでやかに舞いすすめてゆく。
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だが、ふと見ると美酒に酔いしれたか維茂はうたた寝をしている。
姫は用心深く何度か様子を窺い、維茂が熟睡したことを確認すると表情を一転させ、維茂と従者を残して一同とともに山へ姿を消す。
そんな維茂を、更科姫は一瞬キッと見据えると、供の者たちとともにいずこかへ。
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やがて秋の日が傾いた頃、維茂の夢の中に男山八幡の山神が現れ、
「姫は実はこの山奥に住む鬼神で、このままでは餌食にされてしまう」
と、告げ、足を踏み鳴らして維茂を起こそうとする。
そして、山神は維茂に神剣を授ける。
夜風に目覚めた維茂が辺りを見渡すと、先程の酒宴の席は跡形もなく消え去り、やがて雷鳴がとどろき、山風が吹き荒れる。
維茂は更科姫が怪しいと思い、鬼退治をしてやると山の奥へ踏み込んでいく。
すると更科姫たちは鬼女へと姿を変え、維茂に襲いかかる。
凄まじい形相の鬼と化した更科姫と維茂の対決となる。
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(姫から鬼女へ早変わり)
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維茂は、名刀「小島丸」で見事に鬼を退治した。
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その後維茂は、姫を哀れに思い、姫を手厚く葬ってやったという。
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衣装メモ
主役である更科姫は、白地にカラフルな唐草模様が描かれた振袖から、赤い振袖姿に変わっています。
歌舞伎では、赤い振袖を着る若い女性は、高貴なお姫様を意味しています。
そして赤い振袖を着ていることから、赤姫(あかひめ)とも呼ばれています。
更科姫の振袖には、黄色い花や川が衣装全体に描かれています。
姫の頭上には、ピンク色と銀色の髪飾りが輝いています。
そして、姫の背中から伸びている青紫色の着物は、姫が妖怪である事を表現しています。
手が何本もある、阿修羅のようにも見えます。鬼の爪のようにも見えますね。
これは昔、私の地元のお祭りの山車で、更科姫をこの表現でやっていたのを思い出し、当時の更科姫を参考にして描きました。
この青紫色の打掛には、金銀の花が描かれています。
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そして姫は、右手に扇子を持っています。
そして、更科姫が鬼の正体を現した絵は、以前描いた絵です。
『鬼揃紅葉狩』(おにぞろい もみじがり)の衣装とほとんど同じ衣装なんです。
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正体を現した鬼女は、黒地の着物から、白地に紅葉が描かれた衣装に早変わりしています。
黒い着物には、青い雲を図案化した模様が描かれています。
下は山吹色の袴姿です。
そして右手に杖を持っています。この杖は歌舞伎では、妖怪や怨霊が持ちます。
人間には無い、超人的なパワーを意味しているようです。
頭は赤い髪の毛、顔は青い隈取りをして、とても恐ろしい表情です。
今回の表現ポイント
背景は、紅葉の戸隠山です。
そして上には、紅葉と不気味な紫色の雲の間から、更科姫の本性である鬼の顔の一部が見えています。
鬼が、紅葉と雲の隙間からのぞき込んでいる場面です。
鬼の顔は全部見せるよりも、一部だけを見せた方が、より怖さが引き立つと思い、このような表現にしました。
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今回は、歌舞伎舞踊・『綾錦戸隠紅葉狩』を紹介しました😊
今日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございました😊✨
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